文庫黒部の太陽
信濃毎日新聞社 

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価格:¥840
出版日:1998-06
セールスランク:101211
文庫

在庫あり。
著者:木本 正次
出版:信濃毎日新聞社
(ASIN:4784092161, ISBN:4784092161, EAN/JAN:9784784092161)
カスタマーレビュー:評価平均:4.0(全レビュー数:8)
 評価:4ぜひ読んでおきたい昭和史の結節点 (2010-08-31)
 黒部ダムに旅行してからの読書となった。先に読んでおけばなお一層感動が深まったであろう。綿密な取材のもとに書かれた良書であり、もし黒部峡谷に旅行する人があるなら必読である。この作品には様々な版があるが、特にこの版には、巻末に齢九十を越して平成22年の今も健在の笹島信義氏(本書の中心テーマである関電トンネル掘削の現場責任者で、現笹島建設会長)の寄稿が収められており、その質朴剛直な文体や思いに触れえたことは、望外の収穫であった。
 評価:5とても、いい本です (2010-07-30)
私は、いま京都の山奥に住んでいて、仕事の関係上、高圧送電線の近くに行くことが、しばしばあるのですが、いつも感動するのが「大黒部幹線」です。遥か富山県から送電線を繋いで、最後は大阪の高槻変電所に至る壮大な道のりを考えると、胸が詰まる思いです。あいまいな記憶ですが、大黒部幹線の最終鉄塔は723号でした。「黒部の太陽」は建設の苦労もさることながら、その送電に携わった人たちにも、思いをはせる、いい本でした。
 評価:4名作です。非常にお薦めです (2009-05-10)
読んだ本は文庫本であるが、既に第17刷(2008.3)で、非常に長く読み継がれたものでありことが分かる。この本は、日本でもっとも有名な発電所となった関西電力の黒部川第四発電所(クロヨン)の建設ノンフィクションであり、最近でも「大町トンネル破砕帯突破50周年」で、フジテレビ系列で同名のTV番組が放映されたこともあり、読んだものである。

香取慎吾主演のTV番組も面白かったが、この原作本も大変楽しめた。あらすじは、既に知ってはいたものの、人物模様が繊細でとても面白かった。50年も前の当時の最先端土木技術と、現代の最新のトンネルボーリング技術は大いに違ってはいるだろうが、その現場で働く人の熱意やそれをサポートする人たちの一途な気持ちは変わらないはずである。その意味で、困難なことをやり遂げようとする人間の力は、現代に通じるものがある。いやむしろ、今では少なくなった、「社会のために」「日本の発展のために」など高い俯瞰した観点から仕事をこなそうとする現れには、不覚にも感動すら覚え、熱い気持ちに高ぶる所さえあった。

個人中心で、自分さえよければそれでよしとする風潮の現代に生きる我々にとって、こういった真剣で真面目で地道で愚直な生き方は、えてして「時代おくれ」と言われそうだが、本当はすごく・すごく大事なことであるように思える。
 評価:5小説を通して、「黒部」の厳しさを知ることができました (2009-03-26)
つい先日フジテレビでやっていましたね。
本を読んだのは、10年以上前のことなので、テレビと原作のどこがどう違うのかははっきり
わかりませんでした。
でも、原作もあくまでも小説であって、どこまで「黒部」の真実を伝えているかはわからない
ですよね。
それを頭に入れて読むなら、あの時代に果敢に挑んだ人々の様子を少しでも知ることができる
一冊だと思います。
黒部ダムにはこれまで2回行きました。
また機会があれば行ってみたいです。
 評価:4一気に読める秀作 (2008-10-05)
人跡未踏と言われた黒部の大自然と戦うトンネル屋の苦闘を描いた秀作だろう。これは平成版であり、加筆された部分が物語の流れをやや止めている感がある。作品を通して「芳賀の黒部」が描かれているが、破砕帯突破という男の世界と娘の運命を重ねているところは人間的と言える。
黒四は水との戦い。黒三は熱との戦いというのが好対照だ。高熱隧道は、戦争継続のための国家命令の下で、掘削事故や泡雪崩等読みながら目を覆いたくなるような工事が強行される様が吉村昭氏の手法で見事に描かれている。黒部の太陽は、木元正次氏の手により、自然との闘いを描きながら、リーダーシップや人間模様を一気に読ませるものである。
私としては、両作品も甲乙つけ難く、前後して読むことをお奨めしたい。また黒部を訪れてみようかと思った。

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